基礎力無くして学力無し
家庭で先取り学習を進めたい親が陥りやすいダメなパターン
中学生や高校生の我が子に親が勉強を見てやることは難しいかもしれませんが、小学校低学年の間は、まだ十分に可能でしょう。例えば1年生であれば、習ってくることなんて簡単な足し算や引き算などです。大人であればできない人はいないような簡単な学習です。しかし、簡単な内容のはずなのに、いくらチャレンジしても子供が思うように成果を上げないばかりか、逆に勉強嫌いになってしまうケースが多く、次のようなケースに陥りがちです。
- 親が求める学習時間が長すぎて、子供が勉強すること自体に抵抗感を持つ。
- 簡単な学習のはずなのに、子供がなかなか理解しないため、次第に親の口調が厳しくなり、険悪なムードになる。
- 勉強嫌いにさせたくないので、できるだけ褒めておだてて基本的な問題ばかりをやらせていて、結局成果が出ない。
- 子供が机の前に座り、一応勉強の形をとるが、ほんの少し勉強をしたようなしないような・・・そのうちに遊び出し、結局勉強をしない。
- その他
低学年の勉強の目的は概ね3つ
1 集中力向上
2 補習学習・基礎力定着
3 発展的学習や先取り学習
目的とはすなわち「今つけたい力」です。低学年であれば、目的は1つに絞る方が良いでしょう。その中でもおすすめは[2]の補習学習・基礎力定着です。
下記の動画中1:10〜で
過去問を取れない人は計算が遅い
ときっぱり言い切っています。
計算力が遅いことが原因!?初見で取れない理由【理系編】|受験相談SOS
問題を解くための思考過程と、論理を進めるために計算する思考過程は全く別物です。つまり同時に2つ以上の思考課題を並列処理することが求められるわけです。そうなれば、一つ一つの処理にはできるだけリソースを割かないことが理想です。
また、これが国語の読解の場合には、言葉の意味理解や語彙力といった部分でしょう。言葉の理解の集合が文章理解の第一歩です。したがって計算力の向上や言葉の意味の獲得は、学力向上の最も大切な土台となるわけです。よく、「日本人は計算ばかり正確に行うがクリエイティブさがない」などといったステレオタイプな批判を目にすることがありますが、これは、相当に高いレベルでの話です。欧米人であっても日本人であっても、高学歴な人は間違いなく思考スピードが速いです。まずは計算力・語彙力を固める学習がおすすめです。